「個人事業主はクレジットカードを分けたほうがいい」
——検索するとどこにでも書いてあります。でも、実際に何枚どう分ければいいのか悩むところではないでしょうか

兵庫県で棒付きマカロンの専門店を、夫婦でこぢんまり営んで4年になります。私は今、クレジットカードを3枚持っていて、それぞれに「役割」を持たせています。多いと思いました?私も最初は「2枚あれば十分」だと思っていました。でも実際に4年運用してみると、3枚目(固定費専用のサブカード)を足したことで、家計の見える化が一気にラクになったんです。

この記事では、うちが実際に使っている3枚のカードと、それぞれの役割・選んだ理由・良かった点も残念な点も、正直に全部お見せします。
「何枚あればいいか」「どう分ければいいか」で迷っている方の、具体的な地図になれば嬉しいです。

📋この記事からわかること
  • カードを「枚数」でなく「役割」で考えると、迷わなくなる
  • 事業用・プライベート用・固定費集約用、3つの役割の中身がわかる
  • 実際どのカードをどう選んだか、理由つきでわかる
  • 経費管理がラクになった具体的な仕組みがわかる
  • 分けないとどうなるか、正直なリスクもわかる

✅この記事が向いている人

  • 個人事業主・フリーランスでカードをまだ分けていない人
  • 「分けたほうがいいのは知ってるけど、何枚がベストか分からない」人
  • 経費と私用の明細がごちゃごちゃになっている人

あまり向いていない人

  • 法人カード(大きな利用枠・社員カード等)が必要な人
  • すでに自分なりの使い分けが完成していて困っていない人

うちは楽天カード×2枚+エポスカード×1枚の3枚体制です。「どこで作れるか」が気になったら、記事内の公式サイトリンクからどうぞ。

▶ 楽天カード公式サイト | ▶ エポスカード公式サイト

▼そもそも、カードは「枚数」でなく「役割」で考える

個人事業主のクレジットカード3枚の役割分担図。①事業用メイン(お店の仕入れ・経費)②プライベート用メイン(生活費)③固定費集約用サブ(電気・ガス・水道)の3つに分けている。

いきなり結論です。個人事業主のクレジットカードは、何枚あるかより、どんな役割を持たせるかで考えるとうまくいきます。

結局カードって何枚あればいいの?

私も最初は「2枚(事業用・プライベート用)あれば十分」だと思っていました。実際、開業してしばらくはその2枚でやっていました。

でも、家計簿アプリと連携させていくうちに、「固定費だけをまとめる3枚目」があると一気にラクになると気づいたんです。

うちの場合、今はこの3つの役割に分かれています。

①事業用メインカード
→お店の仕入れ・経費など、事業に関わる支払い専用。

②プライベート用メインカード
→生活費など、プライベートの支払い専用。

③固定費集約用のサブカード
→電気・ガス・水道など、毎月ほぼ同じ額が発生する固定費だけをまとめる専用カード。

💡なぜ固定費だけ別カードにするの?
固定費は金額がほぼ毎月同じなので、家計簿アプリ(マネーフォワード ME等)と連携させると、分類ルールを一度作るだけで自動的に整理されるようになります。事業用・プライベート用のカードは支払いの種類がバラバラなので、あえて分けることで「家計の見える化」がぐっとラクになります。

カード役割年会費主な用途
楽天カード(JCB)事業用メイン無料お店の仕入れ・経費
楽天カード(Visa)プライベート用メイン無料生活費
エポスカード固定費集約用サブ永年無料(招待経由)電気・ガス・水道

この3つの役割さえ頭に入れば、あとは「どのカードをどの役割にするか」を選ぶだけ。次の章から、うちが実際に選んだカードとその理由を具体的にお話しします。

▼事業用・プライベート用メイン=楽天カード2枚(JCB/Visa)

うちの事業用・プライベート用メインカードは、どちらも楽天カードです。ブランド(国際ブランド)だけを分けています。正直この2枚だけで問題ないです。

💡国際ブランドって何?
クレジットカードの「Visa」「JCB」「Mastercard」などのことです。同じ楽天カードでも、このブランドを選べます。うちは事業用=JCB、プライベート用=Visaと、ブランドで役割を分けることで、明細も自然と分かれるようにしています。

どうしてどっちも楽天カードにしたの?

私は会社員時代から楽天カード(Visa)を持っていて、それが今5年目。開業したタイミングで2枚目(JCB)を追加して、そちらを事業用にしました。同じ楽天カードなら管理画面もポイントの仕組みも共通なので、覚えることが増えないのが決め手でした。

良かった点

  • マネーフォワード クラウドと自動連携させたことで、経費処理が月10時間→ほぼ0分になった
  • ポイントも事業用・プライベート用それぞれで貯まる
  • 楽天市場での仕入れ・備品調達はSPU(スーパーポイントアッププログラム)で3倍還元(2026年7月時点・倍率は変動することがあります)。月2,000ポイント程度(年間24,000ポイント)貯まり、事業の仕入れに使えば実質的にお得になっている(年間24,000円相当)
  • お店の決済は楽天ペイ加盟店にしていて、お客さまの支払い→楽天銀行に翌日入金→そこから楽天カードの引き落としも自動、という三角連携がとても便利

💡マネーフォワードって何?
個人事業主向けの会計ソフト・家計簿アプリです。クレジットカードの明細を自動で取り込んで、経費を自動分類してくれます。くわしくは→マネーフォワード クラウド確定申告を4年使った正直レビュー会計ソフトの選び方

正直に伝える後悔

  • 最初の1〜2年は1枚で運用していて、事業とプライベートの利用が明細で混在。毎月の経費仕訳で「これ事業?プライベート?」と悩む時間を取られていました。3年目に2枚目を追加した瞬間、経費処理の負担がほぼゼロに。「もっと早く2枚にしておけば」というのが正直な後悔です。
  • MFクラウドとの自動連携も、最初は知らずにCSVを手動アップロードしていて毎月1〜2時間かかっていました。連携できると知ったのは2年目。「もっと早く調べていれば、年間12〜24時間は浮いていた」後悔です。

楽天プレミアムカードや楽天ビジネスカードは選びませんでした。年会費に見合うほど、うちの事業規模では使いこなせないと判断したからです。

→ くわしくは 楽天カードを5年使った本音レビュー楽天カード2枚持ちの実フロー

▶ 楽天カード公式サイト

▼固定費集約用のサブカード=エポスカード

3枚目は、5年前に「なんとなく」で作ったエポスカードです。

なんとなくで作ったカードが、なんで固定費専用になったの?

実は最初のきっかけは別で、事業の利用が増えてきて楽天カード一般の利用枠100万円が月によって足りなくなる瞬間が来たんです。「あと10万円分の仕入れができない…」と冷や汗をかいたこともあって、サブカードとして追加しました。

そうやって手元に来たエポスカードを使っていくうちに、「電気・ガス・水道だけをこれにまとめる」のが一番向いていると気づいたんです。金額がほぼ毎月同じだから、家計簿アプリと連携させると自動で整理されるようになって。しかも気づいたら年会費永年無料のゴールドカードに招待されていました(笑)

💡招待でゴールドカードになるってどういうこと?
エポスカードには、一定期間使い続けると、こちらから申し込まなくても運営会社から「ゴールドカードにどうですか」と招待が届く仕組みがあります。招待経由だと、通常かかる年会費が永年無料になるのが特徴です。

事業用・プライベート用のカードは支払いの種類がバラバラですが、固定費だけは金額がほぼ一定なので、別カードにしてマネーフォワード MEと連携させることで、家計の見える化が大きくラクになりました。

正直に伝える注意点

  • 基本還元率は0.5%で、ポイント重視なら楽天カード(1.0%)のほうが有利です。ゴールドの選べるポイントアップショップに登録すれば還元率が上がりますが、2025年4月の改定で3倍(1.5%)→2倍(1.0%)に引き下げられ、2026年7月時点では実質1.0%程度です。それでも「固定費を集約する」使い方自体には十分だと感じています。
  • ビジネスカードではないので、経費仕訳タグなどの事業者向け機能はありません。うちは自宅兼事務所の光熱費をこのカードで決済し、確定申告のときに家事按分する形で運用しています。
    💡家事按分とは:自宅と事務所を兼ねている場合など、プライベートと事業の両方に関わる支出を、使用割合に応じて按分し、事業分だけを経費として計上する考え方です。
  • 年会費は現在無料ですが、規約変更で将来有料化する可能性はあります(2026年7月時点)
  • クレジットカード3枚目は必須ではない。
    →カードが増えると管理する明細も増えるので、固定費の管理が煩雑だと感じてから検討すれば十分です。

→ くわしくは エポスカードを5年使った本音レビュー

▶ エポスカード公式サイト

▼分けないと、どうなる?(正直なリスク)

「そこまで分けなくても……」と思う方のために、正直にお伝えします。

  • 確定申告のたびに「これ経費?私用?」と明細とにらめっこすることになる
  • 家計簿アプリと連携させても、事業とプライベートが混ざっていると自動分類の精度が落ちる
  • 独立後、会社員時代のカードの勤務先情報を変更し忘れることがあります。私も独立後しばらく放置してしまっていました(正直な告白です)。気づいた時点で楽天e-NAVIから「自営業」に変更しましたが、手続きはものの数分で終わりました。ただし本来は独立したタイミングで速やかに届け出るのがルールなので、私のように放置するのはおすすめしません

分けたほうがいいと言われる理由は、実際にやってみると納得できます。ただし、最初から3枚は必要ありませんまずは事業用・プライベート用の2枚から始めて、固定費が煩雑になってきたら3枚目を考えるだけで十分です。

▼まとめ|カードは「枚数」でなく「役割」で選ぶ

個人事業主のクレジットカード役割分担まとめチェックリスト。枚数でなく役割で考える・まずは事業用プライベート用の2枚から・固定費が煩雑になったら3枚目・分けないと確定申告で困る、の4項目。
  • 個人事業主のカードは「何枚か」より「どんな役割を持たせるか」で考える
  • うちの実例=①事業用(楽天JCB)②プライベート用(楽天Visa)③固定費集約用(エポス)
  • まずは①②の2枚から。③は固定費の管理が煩雑になってから足せば十分
  • 分けないと、確定申告のたびに明細とにらめっこすることになる

→ あわせて読みたい:個人事業主の銀行口座おすすめ2選個人事業主のキャッシュレス PayPay+楽天ペイ+Airペイ簿記2級・FP2級を独学した理由

▼よくある質問(FAQ)

Q. クレジットカードは何枚から始めればいい?

A. まずは事業用・プライベート用の2枚で十分です。固定費(電気・ガス・水道など)の管理が煩雑になってきたら、3枚目の固定費専用カードを検討すると良いです。

Q. 同じ楽天カードを2枚持つのと、違う会社のカードを2枚持つのと、どちらがいい?

A. どちらでも大丈夫です。うちは管理画面やポイントの仕組みを覚える手間を減らすため、あえて同じ楽天カードでブランド(Visa/JCB)だけ分けています。会社を分ける場合は、それぞれの特典を比較して選ぶと良いでしょう。

Q. 固定費専用のカードは本当に必要?

A. 必須ではありません。金額がほぼ一定な固定費だけを1枚にまとめると、家計簿アプリとの連携で自動分類の精度が上がり、見える化がラクになる、というメリットがあります。事業用・プライベート用の2枚だけで困っていなければ、無理に増やす必要はありません。

Q. クレジットカードを分けないと、具体的にどう困る?

A. 確定申告のたびに、明細を見て「これは経費か私用か」を1件ずつ判断する手間が発生します。会計ソフトとの自動連携もしづらくなり、結果的に経理にかかる時間が増えてしまいます。

Q. カードのポイント還元は経費にできる?

A. ポイント還元の税務上の扱いは「値引きとみなす」「雑収入として計上する」など複数のパターンがあり、事業の業態・規模・カードの名義によって判断が分かれます。本記事は店主個人の運用体験であり、税務アドバイスではありません。最終的な扱いは税理士または所轄税務署にご確認ください。

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いろはさん
兵庫県でマカロン専門店「いろはのおと」(https://iroha-no-oto.com/)を営む、個人事業主4年目の店主です。元メーカー勤務の非エンジニア。製造・販売からEC・SNS・会計・事務まで、ほとんどを自分でこなしながら、AI(Claude Code)・個人事業主のお金・店舗運営のリアルを“エアプなし”で正直に発信しています。(FP2級・簿記2級/中小企業診断士は勉強中) 📣 記事の更新はXでお知らせしています → @irohanote168 をフォロー