📋この記事からわかること
  • ✅個人事業主1年目に何からやればいいかわかる
  • ✅お金の土台(貯金・口座・カード・会計ソフト)の作り方がわかる
  • ✅1年目に”やって良かったこと”が実体験でわかる
  • ✅店主のしくじり・勘違いから、回り道を減らせる
  • ✅「やること多すぎて動けない」が「ひとつずつでOK」に変わる

「個人事業主になったけど、結局何から手をつければいいの?」
「開業届、口座、確定申告…やることが多すぎて、全部できる気がしない」

——わかります。兵庫県明石市で夫婦でマカロン店を営む私も、始めた1年目は毎日わからないことだらけでした。でも、4年やってきた今だから言えます。

1年目は、全部を完璧にやろうとしなくて大丈夫。”順番に、ひとつずつ”で十分回ります。大事なのは「お金まわりの土台」と「小さく始めること」。

この記事では元サラリーマンで現在は独立して4年目の私が、1年前の自分に教えたい”やることリスト”と、正直なしくじりを時系列でお話しします。各ステップは詳しい記事にリンクしているので、気になるところから深掘りできます。

※私は税理士ではありません。手続きの期限や税務の最終判断は、国税庁の情報・税理士にご確認ください。

こんな人に向いています

  • これから開業する人
  • 開業したばかりで「何から手をつけるか」迷っている個人事業主・フリーランス

この記事が向いていない人

  • すでに数年経営していて、経理体制が完成している人
  • 完璧に準備が整ってから動きたい人(この記事は”6割で動く”派です)
🔰やさしい用語解説
  • 開業届:「個人で事業を始めました」と税務署に出す書類
  • 青色申告承認申請書:青色申告(最大65万円控除などの特典)をするために出す書類。期限に注意
  • 家事按分:家賃・通信費など”仕事とプライベート両方”の費用を、事業分だけ経費にすること
  • 固定費:毎月決まって出ていくお金(家賃・通信費・サブスクなど)

▼まず”お金の準備”から(開業資金は貯金で・小さく始める)

🗺まず全体像|1年目は6ステップ
  1. お金の準備(貯金・小さく始める)
  2. 事業用の口座・カードを分ける
  3. 開業の手続き(開業届・青色申告)
  4. 会計の土台をつくる(会計ソフト)
  5. 集客の種をまく(SNS)
  6. 初めての確定申告

この6つを”順番に、ひとつずつ”でOK。下でひとつずつ見ていきます。

個人事業主1年目にやることの順番

1年目で一番大事なのは、派手な準備よりお金まわりの土台です。私が実際にやったのはこれです!

✅️準備したこと
  • 開業資金は”貯金”から。借入や補助金に頼らず、失敗しても致命傷にならない規模で始めた
  • 「起業に莫大なお金が必要」は思い込み。私は「まず月3万円稼ぐ」くらいの感覚から
  • 貯金のコツは家計簿(私はマネーフォワード)+固定費の見直し。通信費を見直すだけで月7,000円→2,000円(年6万円)が浮いた
  • スモールスタート。私は築40年・家賃5万円以下の小さな物件で開業。安定しない初心者に立派な店舗はいらない

そしてもう1つ大事なのが、開業資金とは”別に”、生活防衛資金を持っておくこと。事業のお金は小さくてOKでも、”生活費”の備えは別もの。ここは下げずに、しっかり厚めにしておきます。収入が安定しない1年目は、生活費の1年分(できれば1〜2年分)を別口で確保しておくと、売上が落ちた時期も事業を畳まずに済みます。私も開業前に貯金を厚めにしたのが、子どもの体調不良で思うように動けなかった時期の支えになりました(※目安です。必要額は事業や家庭の状況で変わります)。

固定費の見直し方は固定費見直し5選でくわしく書いています。

開業って、やっぱりまとまったお金が必要よね…?

それ、私も思ってた勘違いだね(笑)。借金してドンッと始めるより、貯金で”小さく”始める方が、失敗しても立て直せるよ。

▼事業用の「口座」と「カード」を分ける

これは早くやるほど後がラクになる、地味だけど効く一手です。プライベートと事業のお金を”混ぜない”だけで、記帳も確定申告も一気に見やすくなります。

私は事業用のカードを1枚作って、事業の支払いはそこに集約しています。「このカードの明細=ほぼ事業の経費」になるので、後から拾い直す手間が激減しました。私が使っているのは楽天カード(5年使った正直レビュー)、口座は楽天銀行ビジネス&住信SBIです。

▼開業の手続き(開業届+青色申告承認申請)

ここは”期限”だけ外さなければ大丈夫です。

  • 開業届:事業を始めたら税務署へ(原則、開業から1ヶ月以内)
  • 青色申告承認申請書:青色申告(最大65万円控除など)をしたいなら、原則「その年の3月15日まで」(その年の1月16日以降に開業した場合は開業から2ヶ月以内=1年目はこのケースが多い)。これを逃すとその年は青色にできず、数万〜十数万円の差が出ることも(※最大65万円控除はe-Taxでの電子申告などが条件で、それ以外は55万円です)

期限・要件は変わることがあるので、最新は国税庁「No.2070青色申告制度」で確認を。1年目の確定申告の全体像は副業・個人事業主の確定申告へ。

開業届とか青色申告って、いつまでに出すの?忘れそう…

開業届は開業から1ヶ月、青色の申請は「その年の3月15日まで」(1月16日以降に始めたなら開業から2ヶ月以内)。ここだけカレンダーに入れとけばOK。最新は国税庁で確認してね。

▼会計の”土台”を作る(会計ソフト+簿記は3級の感覚で十分)

1年目にやって良かった3選

1年目のうちに記帳の習慣だけは作っておくと、来年の自分が泣いて喜びます。

実は私、1年目は「弥生(やよいの青色申告)」で始めました。でも、クレカ明細の反映が月1回で月途中の数字がわからず、会計作業に月10〜15時間もかかっていて…。マネーフォワードに乗り換えたら、明細反映が2〜3日・作業は月3〜4時間に激減しました。だから今の私はMF派です(弥生が悪いわけではなく、私の使い方にMFが合っただけ)。乗り換えの詳細は会計ソフトの比較記事に書いています。

会計ソフトが自動で仕訳してくれるので、簿記がわからなくても始められます。用語が出てきたら都度調べる程度でOK(私は簿記2級ですが、正直そこまで要りません)。簿記を一から学ぶなら、私が勉強に使った無料のYouTube講座(暗記より”理解”で教えてくれる簿記3級講座)がわかりやすかったです。口座・カードを連携して週1で入力する習慣だけ作れば大丈夫。レシートは”ためない”——私は撮って捨てる派です。くわしい経費や按分の話は、後半の「あわせて読みたい」もどうぞ。

会計ソフトって難しそう。簿記とかわからないんだけど…

簿記は3級くらいの感覚で十分だよ。ソフトに口座をつなげば自動で入ってくるし、週1でポチポチするだけ。私も最初は弥生で手こずって、MFに乗り換えてラクになったの。

▼集客の”種”をまく(SNSは1年目の最強の味方)

意外かもしれませんが、1年目の私を救ったのはSNSでした。

  • お店の集客は8割以上がInstagram。毎日投稿とストーリーで、無料で認知を広げ、お客さんの反応を見て改善できた
  • ポイントはターゲットがいる場所を選ぶこと。うちは30〜40代の女性が中心なのでInstagramにした
  • 広告費は最初からかけない。費用対効果が読みにくいので、初期は労力をSNSに集中するのが正解だった

SNSって、やった方がいいのはわかるけど続かなくて…

最初は私もそう(笑)。でも1年目はSNSが一番の味方。広告費をかけるより、お客さんがいる場所で毎日コツコツがいいよ。

▼経費とお金の”わかってなかった”こと

1年目のしくじりと勘違い

1年目の私が知らなくて、あとで「なるほど」と思ったことを正直に。

  • 経費は「自分の事業に関係するか」を、自分で判断する責任がある。誰かが決めてくれるものではない
  • 「雑費」は使いすぎない。説明しづらい経費が多いと、あとで困る
  • 節税しすぎの落とし穴:経費を盛って課税所得を下げすぎると、住宅ローン・事業融資・賃貸の審査で不利になることも。”社会的信用”も大事な資産
  • 節税は「減らす」だけでなく、青色申告・小規模企業共済・iDeCo・ふるさと納税など”将来の備え”とセットで考えると健全

⚠️それと、会社を辞めて独立した人は、国民健康保険・国民年金への切り替えと、住民税の支払いも忘れずに。とくに住民税は前年の所得をもとに翌年やってくるので、1年目は「こんなに来るの!?」と驚きがち。その分も見込んでお金を残しておくと安心です。

経費の具体例はPC経費の完全マップもどうぞ。

▼店主のしくじり&勘違い(先に知っておいて)

ここは共感パート。私が1年目にやらかした&勘違いしていたことです。

  • 完璧な計画書は、現実に勝てない。2週間かけた詳細な事業計画書も、開業後は”予期せぬ出費の連続”。計画より動きながら直すほうが大事だった
  • 「良い商品さえあれば売れる」は勘違い。”可愛い・斬新”でも最初は届かず、お客さんの声からミニ版を作ってやっと回り始めた。運用と継続にこそ価値がある
  • 長時間労働では成功しない。無理して体調を崩すのは本末転倒
  • 会社員として優秀でも、起業は別もの。求められる力が違うので、学ぶ姿勢と、先輩に聞くことが一番の近道だった

完璧に準備してから始めたいタイプなんだよね。

気持ちはわかる!でも計画書を完璧にしても、現実はその通りにいかないの。6割でいいから動いて、走りながら直す方が早いよ。

▼そして初めての確定申告へ

ここまでの土台(口座・カード・会計ソフト・記帳)ができていれば、初めての確定申告も怖くありません。日々の記帳ができていれば、確定申告は”まとめるだけ”です。

最近は「AIで税務調査が…」と不安を煽る話もありますが、やることは“実態どおり+根拠を残す”だけで変わりません。初めての確定申告や、申告前チェックに使うタックスナップも参考に。

▼よくある質問

個人事業主1年目は、何から始めればいいですか?

まずお金の土台づくり(開業資金を貯金で準備・固定費見直し)と、事業用の口座・カードを分けることから。次に開業届・青色申告承認申請、会計ソフト導入と続けると無理なく回ります。

開業届や青色申告承認申請書の期限はいつですか?

開業届は原則 開業から1ヶ月以内です。青色申告承認申請書は、原則その年の3月15日まで(その年の1月16日以降に新規開業した場合は、開業から2ヶ月以内)です。期限・要件は変わることがあるため、最新は国税庁でご確認ください。

1年目から会計ソフトは必要ですか?簿記の知識がなくても大丈夫?

あった方が断然ラクです。口座・カードを連携すれば明細が自動で取り込まれ、簿記は3級程度の感覚で十分使えます。週1回の入力習慣だけ作っておくと確定申告がぐっと楽になります。

開業資金はどれくらい必要ですか?

事業によりますが「莫大なお金が必要」というのは思い込みのことも多いです。借入に頼らず貯金で小さく始め、固定費を抑えれば、失敗してもやり直せます。

▼まとめ|1年目は”ひとつずつ”でいい

個人事業主1年目まとめ
  • 1年目は完璧じゃなくていい。お金の土台+小さく始めるが9割
  • 口座・カードを分け、会計ソフトで記帳習慣を作る(簿記3級の感覚で十分)
  • 集客はSNSが最強の味方。広告費は急がない
  • 完璧な計画より、6割で動いて直す。しくじりは先に知っておけば回り道が減る
🍀今日の一歩

まず「事業用の口座(とカード)を分ける」か「会計ソフトを入れる」——どちらか1つだけ、今日やってみてください。1年後の自分が、いちばん感謝します。

▼あわせて読みたい

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ABOUT ME
いろはさん
兵庫県で マカロン専門店「いろはのおと」 (https://iroha-no-oto.com/)を経営しながら、 ひとりで事業を回すための IT・業務改善・数字まわりを日々試行錯誤している個人事業主です。 個人事業主として4年目です。 製造・販売だけでなく、 ECサイト運営、SNS運用、会計、事務作業まで、 開業当初からほとんどを自分で行っています。