家事按分、”バレる”のが怖い個人事業主へ|店主4年の決め方と「根拠の残し方」【2026】
- 家事按分の「割合」より大事なものがわかる
- 家賃・通信費・車を”どう按分するか”の実例が見られる
- 税務調査で「バレる」の本当の意味がわかって、不安が減る
- 迷いがちな按分でも、説明できる根拠の残し方がわかる
- 最初の「どこまで経費にしていいの?」を、自分なりに決められるようになる
「家賃や光熱費、どこまで経費にしていいの?」
「按分の割合って適当に決めて、税務調査でバレたりしない…?」
個人事業主になって最初にぶつかる、モヤモヤの代表格が”家事按分”です。正直に言うと、マカロン店を4年やってきた私も、最初は「どのくらい計上していいのか」が全然わかりませんでした。
でも4年で気づいたのはこれです。
家事按分に”唯一の正解”はない。大事なのは「割合」より「自分なりの合理的な根拠」を持って、説明できること。
この記事では、簿記2級・FP2級を持ちながら税理士をつけず自力で青色申告している私が、
・実際にどの費目をどう按分しているか
・家事按分の”バレる”の正体
・根拠の残し方を正直に公開します。
※私は税理士ではありません。按分の割合に絶対の正解はなく、事業の実態によって変わります。私の割合をそのまま真似るのではなく、ご自身の状況に合わせて、最終的には国税庁の情報・税理士にご確認ください。
- 家事按分(かじあんぶん):1つの支出を「事業で使った分」と「プライベート分」に分けて、事業分だけを経費にすること
- 事業使用割合:その支出のうち、事業に使っている割合(例:スマホの7割が仕事用なら70%)
- 合理的な根拠:「なぜその割合なのか」を、面積・時間・走行距離などで説明できること
▼そもそも家事按分とは?(さくっと)
家事按分って言葉からして難しそう…私にもできるかな?
大丈夫、やることはシンプルだよ。“家でも仕事でも使うもの”を、仕事で使った分だけ経費にするだけ。

家事按分は、「家でも仕事でも使っているもの」の費用を、事業で使った分だけ経費にする仕組みです。家賃・電気・スマホ・車などは”仕事にもプライベートにも”使いますよね。その全部は経費にできないけれど、仕事で使った分は経費にできる——その線引きが家事按分です。
国税庁も、家事関連費のうち「業務の遂行上、直接必要であったことが明らかに区分できる場合」に経費にできる、としています。ポイントは”明らかに区分できる=合理的に説明できる”こと。割合そのものに決まった正解表はありません(青色・白色で細かな要件の差はありますが、”説明できる根拠”が要る点は共通です)。
▼店主4年の按分:費目別の決め方(実体験)
私が実際にどう按分しているか、正直に出します。割合の軸は「事業に使っている時間」。私の場合、自宅でも朝から夜までほぼ仕事をしていて、外出もほとんど仕事関係なので、それを基準にしています。
決め方は費目によって変えてOKです。たとえば——家賃なら「仕事に使う面積+作業時間」、車なら「仕事の移動の割合や実費」、通信費なら「事業で使う割合」。大事なのは、その基準を自分で説明できることです。
具体的な出し方も簡単です。家賃なら「仕事に使う面積 ÷ 家全体の面積」(例:60㎡のうち仕事部屋が20㎡なら約33%)。通信費なら「事業で使う時間 ÷ 全体の使用時間」。こうやって“自分で計算した数字”にしておけば、根拠として説明できます。
- 以下の割合は私の事業の実態に基づく数字。あなたの割合は全く違うので、数字でなく「決め方」を参考にしてください
数字、いろはさんのをそのまま真似ちゃダメなの?
ダメダメ(笑)。参考にはしていいけど、あなたの事業の実態は私とは違うから、”数字”じゃなくて”決め方”だけ持って帰ってね。
| 費目 | 私の按分 | 根拠 |
|---|---|---|
| 家賃 | 5.5割を事業 | 自宅3LDK中2部屋+朝4〜21時の稼働 |
| 電気・水道 | 私は見送り(按分は可能) | 面積・時間で按分できるが手間で見送り |
| 通信費(スマホ・ネット) | 事業で使う割合で按分 | 私用も使うなら全額はNG |
| 駐車場 | 半分を事業 | 車の移動の半分くらいが仕事 |
| ガソリン | 実費を積み上げ | 仕事の移動分(イベント・出張)を実費計上 |
どれも”なんとなく”ではなく、自分なりに説明できる理由をつけて決めています。たとえば家賃の5.5割。店舗は”製造・対面販売”の場ですが、自宅は私の”バックオフィス”です——EC作業・ブログ執筆・会計や事務・動画や商品写真の編集・チラシ作成・発送準備まで、自宅3LDKのうち2部屋を使って、朝4時〜夜21時とほぼ一日ここで仕事をしています。だから「店舗があるのに自宅も?」ではなく、自宅こそ事務作業の本拠地。面積(部屋数)と時間で説明できる範囲にしていて、部屋数の比(2/3)より低めの5.5割に抑えています。
電気・水道などの光熱費は、面積や時間で按分すること自体は可能です。でも私は手間で見送っています——”できない”のではなく”私の選択”。自分が説明しづらいものや面倒なものは無理に入れない、というのも一つの判断です。(ちなみにマネーフォワードには家事按分を自動計算する機能があるので、按分するなら科目ごとに割合を設定しておくとラクです。)
通信費(スマホ・ネット)は、私用でも使う人が多いはず。その場合は全額にせず、必ず事業で使う割合で按分してください。
▼🔥「バレる」の正体=割合より”根拠”

ここが一番不安なところですよね。「適当に決めたら税務調査でバレる?」——。でも、考える順番が逆です。大原則は「事業に使った”実態どおり”に分けること」。”説明がつく範囲で多めに”ではありません。
税務調査で問われるのも「実際に事業で使った割合か」です。だから“バレる/バレない”で悩むより、”実態どおりに分けて、その根拠(記録)を示せるようにしておく”ほうが、ずっと健全で安全。割合の数字そのものより、なぜその割合かを説明できるかが大事なんです。
私の”根拠の残し方”(特別なことはしてない)
正直、私は按分のために特別な書類を作ったりはしていません。やっているのは1つだけ——マネーフォワードに、毎回「何に使ったか」を記録する。これだけです。でもこの”いつ・何に使ったか”の記録が、そのまま「事業で使った根拠」になります。難しく考えるより、記録を残し続けることを一番大事にしています。(私が記録に使っているのはマネーフォワード クラウドです)
▼やりがちな失敗・迷い(実体験)
正直に言うと、最初は「どのくらい計上していいのか」がまったくわかりませんでした。本やネットを見ても「合理的に」としか書いてなくて、結局モヤモヤ。
私がやったのは、先輩事業者に直接「あなたはどう按分してる?」と聞くことでした。税理士じゃない人のリアルな決め方を聞けて、「みんな完璧な正解で決めてるわけじゃないんだ」と肩の力が抜けました。ただ、聞くべきは”割合の数字”そのものより“どんな考え方で決めたか”。割合は人それぞれの実態で違うからです。
正直なところ、経費は、最後は自分の納得で決める部分もあります(もちろん、説明できる根拠を持ったうえで)。大事なのは、後ろめたくない範囲で、自分なりの根拠を持つこと。唯一の正解を探して動けなくなるより、根拠を持って前に進むほうが、ずっと健全です。
▼ありがちな疑問に答えます
按分の割合って、適当に決めちゃダメなの?
「適当」はダメだけど、「正解の数字」があるわけでもないですね。”なぜその割合か”を自分で説明できればOK。私は「事業に使ってる時間」で決めてるよ。
家賃も経費に入れていいの?
仕事に使ってるスペースと時間の分はね。私は5.5割にしてる。全額はさすがにダメだけど、使ってる分を堂々と入れていいんだよ。
もし税務調査が来たら…バレない?
『バレる』かどうかより、まず『事業に使った”実態どおり”に分ける』のが大原則だよ。私はMFに毎回”何に使ったか”を記録してて、それが根拠になる。不安なら、迷う費目だけ税理士さんに一度聞くと安心だよ。
▼私が使っている道具(実際に使っているものだけ)
- マネーフォワード クラウド確定申告:按分の記録・仕訳の土台。”何に使ったか”を毎回ここに残しています。
- タックスナップ:今も年1回の税務チェックに使っているスマホ完結のアプリ。
▼よくある質問
家事按分の割合は、どうやって決めればいいですか?
唯一の正解はありません。面積・使用時間・走行距離など「合理的に説明できる基準」で決めます。私は「事業に使っている時間」を軸にしています。
家事按分は税務調査でバレますか?
「バレる/バレない」で考えるより、まず”事業に使った実態どおりに分ける”のが大原則です。その根拠を記録で残しておけば安心。不安な費目は税理士・国税庁にご確認を。
家賃は何割まで経費にできますか?
決まった上限はなく、仕事に使っているスペースと時間の割合で決めます。人によって全く違い、私はたまたま5.5割です。ご自身の面積・時間で計算してください。事業専用でない限り全額は認められません。
スマホ代は全額経費にできますか?
原則は按分です。私用でも使うなら、必ず事業で使う割合で。安易に全額にしないでください。
▼まとめ|割合より”説明できる根拠”が9割

家事按分でいちばん大事なのは、完璧な割合を当てることではありません。自分なりの合理的な根拠を持って、説明できるようにしておくこと。
- 割合は「事業に使っている分」で、面積・時間・走行距離など説明できる基準で
- 通信費は事業で使う割合で按分(私用も使うなら全額はNG)
- “バレる”より”説明できる”。根拠=記録を残す(私はMFに毎回記録)
- 唯一の正解を探して止まるより、根拠を持って前に進む
今日の一歩:まず、いま按分で迷っている費目を1つだけ、「なぜその割合か」を一言メモしてみてください。それが立派な”根拠”の第一歩です。
参考(国税庁の一次情報):No.2210 必要経費の知識(家事関連費)/帳簿・記録等の保存・青色申告。
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