お菓子の食品表示・アレルギー表示の書き方|マカロン店主4年の“実物ラベル”で解説【2026】
- ラベルに書く10項目が、迷わずそろえられる
- 一番こわいアレルギー表示を、正しく書ける(2026年9品目対応)
- 賞味期限・保存方法の決め方がわかる
- 栄養成分表示が必要か、すぐ判断できる
- ネットショップへの載せ方までわかる
- もう「これで合ってる?」と迷わなくなる
「ラベルに何を書けばいいの?」
「アレルギー表示、これで合ってる…?」
「間違えたら、お客さまにアレルギーが出たり、法律違反になったりしない?」
——自分で作ったお菓子を売ろうとすると、必ずこの“食品表示シール”の壁にぶつかります。
正直、私(夫・いろは)も最初は「わからない」が本音でした。
うちのお店では、食品表示検定(中級)を持つ妻・まどさんが表示を担当し、夫婦で4年間、実際にラベルを作り続けてきました。この記事では、うちの本物のラベルを見せながら、つまずきやすいところを順番に解説します。
兵庫県明石市で、棒付きマカロンのお店「いろはのおと」を夫婦で営んで4年(夫・いろは=簿記2級・FP2級/妻・まど=食品表示検定中級)。この記事の中身はまどが解説します。
今回は、食品表示検定(中級)を持っている私・まどが解説しますね♪
頼もしい!ぜひよろしくお願いします。実は私、お店の食品表示シールはずーっとまどさん任せでした(笑)
ふふ、まかせて〜。項目は多いけど、1つずつ見れば必ず作れるよ〜。やさしく説明するね!
▼そもそも食品表示シールは、なんのため?
そもそも、なんでこんなに細かく書かなきゃいけないんでしょう?
いい質問!食品表示はねお客さまが「安全に・納得して」選ぶための情報なの。
- アレルギーのある人が「食べられる/避けたほうがいい」を判断できる
- いつまでに食べればいいか(期限)がわかる
- 誰が作ったか(製造者)がわかって、安心して買える
しかもこれ、親切なだけじゃなくて食品表示法という法律で決まったルール。だから「書いた方がいい」じゃなくて「書かないといけない」んだよね。
なるほど…お客さまのためであり、法律でも定められてるんですね。
▼「食品表示」はいつ必要?(ネット販売は原則フル表示)
まどさん、そもそもうちみたいに「容器に入れて売る」と、ぜんぶ書かなきゃダメなんですか?
いい質問ね!実はね、売り方で変わるの。
- 容器・袋に包装して、製造場所以外で売る(=ネット販売・卸し〔お店やスーパーにまとめて売ること〕・スーパー納品)→原則すべての表示が必要
- 製造場所での対面・量り売り →一部省略できることも
- その場で食べてもらう(イートイン)→食品表示基準の対象外
- ※詳しい例外は売り方・自治体で違うので、最後は管轄の保健所で確認を
ネット販売は「包装して、お店以外の人に届ける」から、いちばんしっかり書くパターンだよ。うちもこれに該当するよ!
最初「ここまで書くの!?」ってなりませんでした?
なったなった(笑)。容器は小さいのに、書く情報はこんなに多いでしょ?「このサイズにどう収めるの…」って、最初は情報モリモリのシール作りをちょっと避けてたくらい。レイアウトの工夫が要るんだよね(このコツは後半で)。
▼お菓子のラベルに必ず書く10項目(実物ラベルで一気に把握)


これ、うちの今のラベル。あらためて見ると項目が多いですね……!
一個ずつ見れば大丈夫!容器包装のお菓子に書く基本は、この10項目なの。
- 名称(一般的な名称)
- 原材料名(重量の多い順・いちばん多い原材料は産地も)
- 添加物(原材料と区分)
- 内容量
- 賞味期限または消費期限
- 保存方法
- 食品関連事業者(氏名・住所)
- 製造所の所在地・製造者
- アレルゲン(原材料・添加物の中に表示)
- 栄養成分表示(熱量・たんぱく質・脂質・炭水化物・食塩相当量)※小規模なら省略できる場合あり(→後述)
このあと、書き方のコツと、いちばん大事なアレルギー表示を順番に見ていこうね!
▼名称・原材料名・添加物・内容量の書き方(マカロンの実例で)
名称は「商品名」でなく一般的な名称を書きます。例:いろはのおとは「洋菓子」「焼き菓子」。⚠️凝った造語の商品名だけだとNGのことも。商品名は別に書き、名称は「洋菓子」等に。
原材料名はたくさん使った材料から順番に並べます。だからマカロンは砂糖が先頭にきます。例(マカロンポー):砂糖(国内製造)、アーモンド、卵白、明日葉パウダー、ココア、ラズベリーパウダー、かぼちゃパウダー…
そしてもう一つ大事なのが、いちばん多い原材料には産地(原料原産地)も書くこと。うちのラベルの「砂糖(国内製造)」がまさにそれです。国産の生鮮原料なら「国産」、加工された原料なら「国内製造」「アメリカ製造」のように書きます。
へぇ、マカロンって砂糖が一番多いんですね。
そうなの。重量順だから、見た目の印象と違って驚かれることもあるね。
添加物は原材料とハッキリ区分します(スラッシュ「/」で区切る or 別欄)。例:「…かぼちゃパウダー/バタフライピー色素」。内容量は個数やgで。例:「30個」。
7の「食品関連事業者」と8の「製造者」って、何が違うんですか?うちみたいに自分で作って自分で売る場合は…?
作る人と売る人が同じなら、「製造者」として氏名と住所を1つ書けばOK!個人の場合は屋号だけじゃなく本名で書くこと。住所は実際に作っている場所(営業許可を取った施設)を書いてね。
▼一番まちがえてはいけない「アレルギー表示」(2026年の最新9品目)

お客さんの体に関わるし、ここが一番こわいところですよね。
うんうん、その気持ちわかるよ〜。でも大丈夫!「必ず書く9品目」と「書いた方がいい20品目」を分けて覚えたらこわくないよ〜!
① 必ず書く「9品目」と、書くことが推奨の「20品目」
- 必ず表示する=特定原材料9品目:えび・カシューナッツ・かに・くるみ・小麦・そば・卵・乳・落花生
- …カシューナッツは2026年4月1日から義務入り(くるみは2023年から)。古い「8品目」情報に注意。経過措置として2028年3月31日までに製造される分は旧表示もOK、2028年4月以降の製造分から完全義務化です(それまでは旧表示の在庫が流通していることも)。※これからラベルを作る人は、最初から9品目で書けばOK(経過措置は、すでに作ってある旧ラベル・在庫のための救済措置です)
- 書くことがすすめられる=特定原材料に準ずるもの20品目(任意):アーモンド・ピスタチオ・マカダミアナッツ・ごま・大豆・りんご・もも等
- 👉義務は9品目だけ。残り20品目は任意(推奨)。ここを混同しないのが大事
9品目と20品目…ごっちゃになりそう。
うちはマカロン店だから全商品にアーモンドが入るの。アーモンドは「任意」の方なんだけど——アレルギーはお客さんの命に関わるから、うちは準ずるものも進んで書くようにしてるよ。義務じゃなくても書いておくと、お客さまの信頼にもつながるね!
② 個別表示と一括表示|うちは「一括表示」
そもそも「一括表示」と「個別表示」って何が違うんですか?
個別表示は材料ごとに「卵」「アーモンド」と書く方法、一括表示は最後にまとめて「(一部に卵・アーモンドを含む)」と書く方法だよ。どちらかに統一してね、混ぜるのはNGなの。ちなみにルール上は個別表示が原則で、一括表示も認められている方式。小さいラベルだと一括の方が収まりやすいから、うちは一括にしてるよ。
うちは原材料名の最後にまとめて書く一括表示です。中身は商品ごとに変わって、クリームやバターが入る棒付きマカロンは「(一部に卵・乳成分・アーモンドを含む)」、乳を使わない焼き菓子のマカロンポーは「(一部に卵・アーモンドを含む)」と書き分けています。
- 「乳」は「乳成分」と書く(添加物由来なら「乳由来」)
- 「卵白・卵黄」は別に「卵を含む」が必要
- 個別表示と一括表示の併用はNG(どちらかに統一)
そういえば、うちも昔のラベルは「卵を含む」しか書いてなかったですよね。
そうそう。今は一括表示で、乳成分やアーモンドまで入れてるの。4年で見直してきたところ!
③ コンタミ(意図しない混入)の注意喚起は「任意」
コンタミ(コンタミネーション)とは、同じ調理場で作る別のお菓子の原料が、意図せず少し混ざってしまうこと。同じ厨房で他の原料を扱う場合の「本品製造工場では〇〇を含む製品を製造しています」は任意(推奨)で、義務ではありません。うちはラベルに入り切らないので注意喚起表示は付けていませんが、使った原材料は必ず表示しています。⚠️「入っているかもしれません」式の“可能性表示”は禁止です(はっきり書く or 混入対策をする)。
ちなみにうちは、カシューナッツは使わない方針だね。あと小麦も使うのをやめて、ケーキも米粉のスポンジ生地にしているの。扱う原料を絞るのも、表示ミスやアレルギー事故を減らす一つの手だよ!
※アレルギー品目は見直されることがあります。最新は消費者庁の食物アレルギー表示ページで確認を(2026年時点)。
▼消費期限・賞味期限・保存方法の決め方(うちは”菌検査”で裏づけ)
期限ってどうやって決めてるか気になる人、多いと思います!
まずは「賞味期限」と「消費期限」の違いから整理だね。
- 消費期限:傷みやすく、過ぎたら安全性が急に落ちるもの(お弁当・生菓子など)
- 賞味期限:それ以外。過ぎてもすぐ危険ではない(風味は落ちる)
いろはのおとのマカロンは冷凍保管がメインで、急激に傷む商品ではないので「賞味期限」を採用。日数の目安は、棒付きマカロン=冷凍で約2週間/冷蔵解凍後は4日以内/焼き菓子(マカロンポー)=未開封で約2週間です。「冷凍なのに2週間って短くない?」と思うかもしれませんが、これは安全ぎりぎりの期限ではなく、おいしく食べられる期間(品質基準)として短めに設定しているから。検査で余裕を確認したうえで、あえて短くしています。
🔑そして根拠は「経験」じゃなく「検査」。うちは棒付きマカロン・マカロンポー・あんフラワークッキーなどをそれぞれ外部の検査機関に出して菌検査し、経験則でなく商品ごとの検査結果から日数を決めています。

保存方法の使い分けは、クリーム入りの棒付きマカロン=要冷蔵/冷凍(クリームが溶けると品質が保てない)/焼き菓子のマカロンポー=常温OK(高温多湿・直射日光は避ける)。
「何日にすればいい?」は、自分の商品で検査するのが一番確実だよ。経験だけで長くしすぎると危ないから、ここは大事なところだね。ちなみに検査は義務じゃないよ。まずは似た市販品を参考に短めに設定して、保健所に相談する方法でもOK。検査は商品が定番化してからでも遅くないからね。
👇️うちが実際に検査をお願いしている食品微生物センターです(非案件)
食品微生物センター 公式サイト(https://www.sbc-web.com)

対応が丁寧でレスポンスも早く、安心してお願いできました。
▼栄養成分表示は必要?(小規模事業者の「省略」について)
栄養成分(カロリーとか)って書かなきゃダメなんですか?
実はね、省略できる場合があるの。でもうちは書いてるね。
- 熱量(エネルギー)
- たんぱく質
- 脂質
- 炭水化物
- 食塩相当量(ナトリウムを食塩相当量で表示)
- 容器の表示できる面積がおおむね30平方センチ以下〔だいたい名刺の半分くらい〕
- 消費税の免税事業者〔ざっくり年間の課税売上1,000万円以下くらいの小さなお店。当てはまるかは税理士・税務署で確認を〕や小規模企業者(製造業など従業員20人以下/商業・サービス業5人以下)が販売するもの等
- ⚠️ポイント:判断は「販売者」の規模。小さい工房が作っても、大きい会社が売るなら省略できない
うちは直販だけなら省略できる規模。でも地元スーパーに卸している分は”販売者=スーパー”の規模で判断されるので省略できません。だから全商品で表示しています。数値は食品成分表をもとに計算した推定値(栄養成分は合理的な推定値での表示が認められています)。ラベルにも「この表示値は、目安です」と明記。正確な値が必要なら分析機関での実測も検討を。なお、推定値で表示する場合は計算の根拠資料を保管しておく決まりがあります。
自分が免税事業者にあたるかは、税理士さんや税務署で確認だね!
▼ラベルの作り方と、Shopify商品ページへの”載せ方”
ラベルは何で作る?(うちの道具)
うちはbrotherのラベルプリンター「QL-820NWB」で印刷しています。感熱式なのでインク代がかからず、必要な枚数だけサッと刷れるのが気に入っているポイントです。
ラベル用紙は専用の「DKラベル」。うちは純正を使っていますが、互換品ならコストを抑えられます。商品のサイズに合わせて、大小2種類を使い分けています。
大きいラベルはこちら👇️
小さいラベルはこちら👇️
前に言ってた「小さい容器に情報モリモリ」問題、結局どうしてるんですか?
あれ本当に難しいよね(笑)。ラベルの種類を変更したり、文字を詰め込みすぎないようにしてるよ。それと実は、文字サイズは原則8ポイント以上と法律で決まってるの(表示面積がおよそ150平方センチ以下の小さい容器なら5.5ポイントまでOK)。そのルールの中で、半角を使ったり文字サイズを調整したりしながら、毎回レイアウトを工夫してるよ。
作り方の流れはシンプルで、brotherの無料ソフトでテンプレートを一度作れば、商品ごとに文字を差し替えて印刷するだけ。うちもこのテンプレートをカスタマイズしながら、4年間運用しています。
ネットショップ(Shopify)には、どう載せる?
- 食品表示法が「義務」にしているのは“容器・包装”の表示。実はネットショップの商品ページは、食品表示法の対象外(=法律上の義務ではない)
- でも消費者庁は「商品ページにもできるだけ載せて」と推奨。とくにアレルギー・期限は安全に直結するので、ページにも必ず書くのがおすすめ
- 別ルールで特定商取引法があり、こちらは「義務」。価格・送料・支払/発送時期・返品・事業者名(個人は本名)・住所・電話番号などを書く必要があります
自宅で作ってる人は、住所を出すのちょっと不安ですね…
そうだよね。「請求があれば遅滞なく開示します」と書いて常時掲載を省く運用や、バーチャルオフィスを使う選択肢もあるよ。詳しくは管轄や別記事で確認してね!
つまりね——容器ラベル=食品表示法(義務)/商品ページ=特商法(義務)+食品表示は推奨。役割が違うんだよね!
ECページは容器ラベルと内容を揃える
ネットショップのページは、容器ラベルと「アレルギー・期限」が食い違わないよう、“1つの正しい内容(マスター)”を決めてそろえるのが大事です。さらに、発送のしかたまで考えるとより親切。たとえばうちは、棒付きマカロン(冷凍発送)と一緒に注文されるとマカロンポーも冷凍で届くので、常温の焼き菓子であるマカロンポーのページにも「冷凍で届いた場合の解凍方法」を添えています。命に関わるアレルギー情報はとくに、ラベルとページでWチェックを。

表示の準備ができたら、いよいよネットショップへ。作り方や選び方は、この2つの記事が参考になるよ!
▼4年やってわかった「よくあるミス」とまとめ
- 古い情報のまま書く(カシューナッツ=2026年から義務9品目を見落とす)
- 「乳」を「乳成分」と書き忘れる/個別表示と一括表示を混ぜる
- 期限を経験だけで長く設定(検査で裏づけを)
- 容器ラベルとネットショップの内容がズレる(マスターを1つに)
- ラベルに詰め込みすぎ(文字は原則8ポイント以上)
うちって、サイトでのアレルギー表示とか、どうしてましたっけ?毎回まどさん頼みで(笑)
ふふ。
①私が商品のポイントを説明
→②いろはさんが文章と写真でページ化
→③私がアレルギー・中身をチェック
→④最後にいろはさんが全体チェック
この4ステップの流れで販売してるよね。
最初は「法律違反になったら」って怖かったけど、やることは決まってますね。
そうなるね!義務の項目をきちんと書いて、迷ったら消費者庁と保健所に確認——これさえ押さえれば、過度にこわがらなくて大丈夫だよ〜。

お菓子の表示は、項目は多いけど1つずつ見れば必ず作れます。いちばん大事なのはアレルギー表示。そして「容器ラベル」と「ネットショップ」で内容をズラさないこと。迷ったら、消費者庁の最新情報と、管轄の保健所へ。あなたの「売ってみたい」が、安心して形になりますように。
▼よくある質問
お菓子をネット販売するとき、ラベルに何を書けばいい?
名称・原材料名・添加物・内容量・期限・保存方法・事業者名・製造所・アレルゲン・栄養成分の基本10項目です。容器包装して売る場合は原則すべて必要です。
アレルギー表示で必ず書くのは何品目?
2026年時点で特定原材料9品目(えび・カシューナッツ・かに・くるみ・小麦・そば・卵・乳・落花生)が義務。準ずる20品目(ピスタチオ等)は任意(推奨)です。最新は消費者庁でご確認ください。
ネットショップの商品ページにも食品表示は義務?
食品表示法の義務は容器包装への表示で、ECページは適用範囲外(法的義務ではない)です。ただしアレルギー・期限は安全に直結するため掲載が強く推奨されます。別途、特定商取引法に基づく表記は義務です。
栄養成分表示は個人でも必要?
表示可能面積30平方センチ以下や、免税事業者・小規模企業者が販売する場合などは省略できます。判断は販売者の規模です。自社の該当可否は税理士・税務署へご確認ください。
賞味期限と消費期限はどう違う?
傷みやすく過ぎたら危険なものは消費期限、それ以外は賞味期限です。日数は自分の商品の検査で裏づけるのが確実です。
▼あわせて読みたい
※本記事は2026年6月時点の情報をもとに、食品表示検定中級保有者の監修で作成しています。制度・品目は改正されることがあります。最新情報と個別の判断は、消費者庁・管轄の保健所・税理士等の専門家にご確認ください。
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