【2026年版】マカロン屋が「お菓子のネット販売」を始めた全体マップ|必要な3つだけを先に話します
- お菓子のネット販売に必要な「3つの要素」の全体像
- 自宅キッチンで作って売れるのか?の答え
- 菓子製造業許可の基本(費用・期間・流れ)
- 食品衛生責任者の資格の取り方(1日で取れます)
- 販売プラットフォーム4社の選び方
- 開業までの時系列ロードマップ
「お菓子をネットで売ってみたいけど、何から始めればいいかわからない…」
「許可とか資格とか、なんだか難しそう。自宅のキッチンで作って売れる?」
「BASEとかSTORESって聞くけど、お菓子も売っていいの?」
わかります。私も4年前、全く同じところでつまずき疑問を持ってました。
こんにちは。兵庫県の明石市でマカロン専門店「いろはのおと」を営んでいる、個人事業主5年目の私です(元・会社員を10年やった後にお菓子屋になった、ちょっと変わった経歴の持ち主です)。
結論から話すと、お菓子のネット販売に必要なのは 「資格1つ・許可1つ・販売場所1つ」の3つだけです。
この記事では、「まず何から手をつければいいか」がわかるように、できるだけ短くまとめました(読了10分)。各ステップの詳しい手順は、関連記事でさらに深掘りしていく予定です。
お菓子を売るのって、飲食店の許可みたいにお金かかるの?
自宅キッチンで作っちゃダメって本当なの?
うん、許可のない自宅キッチンのままだとNGですね。
でも許可自体は14,000円で取れて、3週間で終わったよ。
順番に話すね!
▼第1章|お菓子のネット販売に必要なのは「3つ」だけ

まず結論から言うと、お菓子をネットで売るために必要なものは、次の3つだけです。
| # | 必要なもの | ざっくり言うと |
|---|---|---|
| ① | 食品衛生責任者の資格 | お店で衛生管理する責任者。1日の講習で取れます |
| ② | 菓子製造業許可 | お菓子を作って売るための保健所の許可。申請料は1万円前後 |
| ③ | ネットで売る場所 | BASE / STORES / メルカリShops / Shopifyなどのどれか |
これに加えて、食品表示(パッケージに書くやつ)と、特定商取引法(ネット販売の事業者情報開示ルール)の2つの法律だけ、最低限知っておく必要があります。
でも、最初に全部覚えようとしなくて大丈夫です。
①先に資格と許可を取り、
②販売場所を決めて、
③売る商品が決まってから食品表示ルールを確認する
それでも間に合います。
頭の中にこんなイメージを
全体の流れを図にするとこんなイメージです。
順番に進めていくだけなので、難しくありません。
↓
【場所】 菓子製造業許可が取れる調理場(普段使いの自宅キッチンのままではNG)
↓
【許可】 菓子製造業許可(保健所・約1.4万円・3週間)
↓
【売る場所】 BASE / STORES / メルカリShops / Shopifyから選ぶ
↓
【ルール】 食品表示+特定商取引法を商品に反映
↓
🎉お菓子のネット販売スタート
ここで紹介した3つは、お菓子屋の開業全体で見ると6番目のSTEP「売る場所を広げる」にあたります。開業から続けるまでの全体の流れはこちら。→ お菓子屋を開くまでの流れ|許可からレジ・商標まで全部まとめ
▼第2章|「許可がない自宅キッチンでは作っちゃダメ」の意味
ここだけ最初にハッキリ言っておきますね。
自分の家で普段使っているキッチンのままでは、そこで作ったお菓子をネットで販売することはできません。
これは食品衛生法で決まっていて、「家庭用の調理設備」と「営業用の調理設備」は別物という扱いだからです。
ただし、ここは勘違いされやすいところなので、はっきり書いておきます。「自宅だからダメ」ではなく、「許可が下りる設備になっていないからダメ」です。住まいの部分ときちんと区画して、自治体の施設基準を満たした営業用の調理場を用意できれば、自宅でも許可が取れる場合があります(基準は自治体によって違うので、契約や工事の前に必ず管轄の保健所へ確認してください)。お菓子を販売するなら、営業用として認められる独立した調理場が必要になります。
「え、じゃあ無理じゃん」と思った人へ
「それって店舗を借りないとダメってこと?お金めちゃくちゃかかるのでは…?」
って思いますよね。実は私も最初そう思いました。でも解決策はいくつかあります。
- 居抜きテナントを安く借りる(私はこのパターン。月5万円以下の居抜きでスタート)
- シェアキッチンを借りる(菓子製造業許可つきの施設が増えています。ただし料金の「形」が施設ごとにまったく違うので、下の注意点を必ず読んでください)
- 自宅に営業用キッチンを増設する(間取りと予算が合えば一番安定)
💰シェアキッチンは「月◯円」だけで比べない
私は自前の調理場を借りたので、シェアキッチンは使っていません。ただ、この記事を書くにあたって実際の施設の料金ページを見てみたら、料金の「形」が施設ごとにまったく違いました。
- 時間貸し…1回あたり4,840円〜26,400円といった幅
- 月額制…月6,600円(◯時間込み)+超過は1時間1,320〜2,200円
- 売上歩合…利用料に加えて、売上の5.5〜11%がかかる施設も
- 営業許可の利用料…別途15,400〜17,600円(5〜6年分)
- 保証金…50,000円/賠償責任保険…年20,000円前後
(埼玉県のCLOCK KITCHENの公開料金より・2026年7月時点)
キッチンを間借りするタイプだと「東京は月5〜10万円、大阪は2〜5万円」という目安を出しているメディアもあります(KitchenBASE)。地域差がとても大きいので、金額は必ずお住まいの地域で確認してください。
見学のときに聞くこと:①料金の形(時間貸し/月額/売上歩合)②営業許可は施設のものを使えるか、別料金か ③保証金と保険はいくらか ④作ったものを保管できるか
私の場合、明石市内で居抜き物件(元々飲食店だった場所)を月5万円以下で借り、7坪ほどの調理場を内装工事してスタート地点にしました。物件探しには3ヶ月かかりました。


この内装工事にいくらかかったかは、見積書8ページをそのまま公開しています。
うちの改装費は税込181万5,000円。
どの部屋に、何の工事で、いくらかかったかまで1円単位で見られます。
→ 菓子製造業許可の費用はいくら?7坪181万円の見積書と図面を全部公開
シェアキッチンなら、お店を借りるよりずっと安く始められそう!
うん、都市部を中心に増えてるよ。
ただ料金の「形」が施設ごとに全然ちがうから、月額だけ見て決めると危ないの。
「菓子製造業許可付き シェアキッチン ○○(地域名)」で調べて、必ず実際の料金表を見てね!
うちがシェアキッチンを選ばず、7坪の作る場所だけを借りた理由は、「店舗を持たないお菓子屋は成り立つ?」に書いています。
▼第3章|お菓子のネット販売を始める7ステップ
必要なものは「資格1つ・許可1つ・売る場所1つ」の3つ。
でも実際に手を動かす順番に並べると、やることは7つあります。
この記事でいちばん見てほしいのが、この順番です。
| # | やること | 相手・決めること |
|---|---|---|
| 1 | 食品衛生責任者の資格を取る | 都道府県の食品衛生協会(1日6時間の講習) |
| 2 | 調理場を決めて菓子製造業許可を取る | 管轄の保健所+消防署(★物件を契約する前に相談) |
| 3 | 何を・いくらで売るか決める | 日持ちと配送温度から逆算する |
| 4 | 食品表示ラベルを作る | 名称・原材料・アレルギー・期限・保存方法 |
| 5 | 売る場所(ショップ)を選ぶ | BASE / STORES / メルカリShops / Shopify |
| 6 | 特商法の表記と、送料・返品条件を決める | ショップの設定画面 |
| 7 | 商品ページを作って公開する | 写真・説明文・在庫・送料設定 |
この7つは、1と2が「お店を開く準備」、3〜7が「ネットで売る準備」に分かれます。
大事なのは、1と2には相手(保健所・消防署・食品衛生協会)がいるので、自分の都合で日程を早められないということ。3〜7は自分のペースで進められます。
だから1と2を先に、できるだけ早く動かすのが、いちばん失敗しにくい順番でした。
いっぺんに7つは無理そう…
どれから手をつけたらいいの?
①の講習予約と、②の保健所への電話。
この2つだけ今日やれば、あとは順番に進みます。逆にここを後回しにすると、他が全部止まってしまうんです。
いつから動きはじめる?(開業日から逆算)

ここまで読んで「結局、何ヶ月前から動けばいいの?」という疑問が出てきますよね。
私の経験をベースに、開業予定日から逆算したロードマップをお見せします。
| タイミング | やること |
|---|---|
| 開業3〜4ヶ月前 | 物件探し開始/食品衛生責任者の講習を予約/SNS発信スタート |
| 開業2ヶ月前 | 物件契約前に保健所へ事前相談(図面持参)/食品衛生責任者の講習を受講 |
| 開業1〜1.5ヶ月前 | 菓子製造業許可を申請/施設検査を受ける/許可証交付 |
| 開業3週間前 | プラットフォーム(BASE/STORES等)開設/商品ページ作成 |
| 開業2週間前 | 食品表示ラベル作成/梱包資材を揃える/試作・味見配布 |
| 開業日 | SNSで告知/ネットショップ公開🎉 |
最短でも3ヶ月前から動き始めるのがおすすめです。
物件探しや保健所とのやり取りで、予想より時間がかかることがあるので、余裕を持ったスケジュールで進めましょう。
3ヶ月あれば十分間に合いそう。
何より「やることが順番に見えた」のが安心!
そう、全体が見えると怖くなくなるよね。
次の章で、許可と資格の「ここだけ押さえればOK」をまとめておきます。
▼第4章|許可と資格は、ここだけ押さえればOK
ステップ1と2(資格と許可)は、この記事では要点だけにします。
手順を1つずつ確認したくなったら、別記事にぜんぶ書いてあるので、そちらを開いてください。
- お菓子を作って売るには、原則として「菓子製造業許可」が必要。食品衛生法施行令で「菓子(パン及びあん類を含む。)を製造する営業」と定められているので、パンやあんこも同じ許可でカバーされます(アイスクリームを作って売る場合は、別途「アイスクリーム類製造業」が必要です。ほかにも、作るものや製造方法によって別の許可・届出が要ることがあるので、商品の一覧を持って保健所に確認するのが確実です)。
- お店に1名、「食品衛生責任者」を置く。1日6時間の講習で取れて、個人事業主なら自分が兼ねるのが一般的です。私が申し込んだときは(2022年・兵庫)3ヶ月先まで満員でした。空き具合は会場や時期によって変わりますが、思い立った日に予約するくらいでちょうどいいです。
- 費用・期間・設備の基準は、自治体と物件で変わる。うち(明石市)は申請料14,000円、申請から交付まで約3週間でした。金額は自治体ごとに違うので、必ず管轄の保健所で確認してください。
- 🔴いちばん大事なのはここ。物件を契約する「前」に、保健所と消防署の両方へ、図面を持って相談する。あとから改修すると費用がふくらみます。うちは契約前に相談したので、やり直しはありませんでした。
え、消防署にも行くの?
保健所だけかと思ってた…
そこ、私も忘れかけました…。
うちの場合は保健所と消防署が同じ日に来ました。ただし消防への相談や届出が要るかどうかは、建物や自治体によって変わります。テナントを借りる場合や用途を変える場合は、所管の消防署にも早めに聞いてみてください。
🏠許可の取り方を、手順どおりに進めたい方へ
申請の6ステップ、保健所と消防署に見られる施設基準、実際にかかった費用と期間、私がつまずいたポイントまで、別記事にぜんぶまとめてあります。PL保険の実際の契約内容もそちらです。
▼第5章|4サービスを「3つの質問」で選ぶ
お菓子をネットで売るなら、次の4つがメイン候補です。
4社とも食品販売に対応しているので、「どのサービスが食品OKか?」で迷う必要はありません。
違うのはコストの構造と、集客の仕組み、そして「どこまで本格的にやりたいか」です。
迷ったら、次の3つを上から順に、自分に聞いてみてください。
→ はい:STORES(レジなど、同じ会社のサービスと揃えられます)
↓ いいえ
Q2|最初の10件を、お店のお客様やSNSから自分で集められそう?
→ はい:BASE・STORES・Shopify のような独立ショップ型
→ いいえ:メルカリShopsも候補。ただし開業届を出していない個人は新規に開設できません。個人事業主でも過去2年以内の青色申告決算書などが必要なので、これから開業する方はまだ選べません
↓
Q3|自分のブランドとして育てて、機能も足していきたい?
→ はい:Shopify(月額はかかるが手数料が最も低く、あとから拡張できる)
↓ いいえ
どれもピンとこない → BASE(月額0円。いちばん軽く始められます)
この3つは「どれが優れているか」ではなく、「あなたのお店がいまどこに立っているか」を聞いています。だから途中で答えが変わったら乗り換えていい、くらいの気持ちで大丈夫です。
| サービス | 初期費用 | 月額 | 手数料の目安 | 向いている人 |
|---|---|---|---|---|
| BASE | 0円 | 無料プランあり | 6.6%+40円 | 最小コストで始めたい人 |
| STORES | 0円 | 無料プランあり | 5.5〜6.5%(スタンダードプランは3.6〜4.6%) | デザイン重視・実店舗と連携したい人 |
| メルカリShops | 0円 | 無料 | 10%(別途 振込1回200円) | 集客力を借りたい人。ただし開業届と過去2年以内の青色申告決算書などが必要で、開業前・開業直後は開設できません |
| Shopify | 0円 | 月額3,650円〜(年払い) | 3.55%(ベーシックプラン) | 本格EC・ブランド運営したい人 |
※手数料は2026年7月時点。STORESは決済方法によって上限(フリー6.5%/スタンダード4.6%)が変わります。BASEは決済手数料3.6%+40円にサービス利用料3%が加算されて合計6.6%+40円です。Shopifyは「Shopifyペイメント」を使わず外部の決済サービスを選ぶと、別途2%の取引手数料がかかります。最新の金額は各社の公式ページでご確認ください。
手数料って1%違うと結構大きいよね…
お菓子1個1,000円で売ったら何円変わるの?
単純計算だと、1個1,000円ならBASE(6.6%+40円)で106円、STORESの無料プラン(5.5%)で55円、メルカリShops(10%)で100円、Shopifyのベーシック(3.55%)で約36円。1万個売ったら大きな差になるよ。
私ならこう選びます(4年運営した立場から)
ちなみに私が使っているのはShopifyで、BASE・STORES・メルカリShopsは他の事業者さんをサポートした経験からのお話です。その前提で、正直に書きます。
1店舗目は、月額0円で始められるBASEかSTORESで十分だと思っています。
売れるかどうかまだ分からない段階で固定費を持つと、続ける理由より先に「やめる理由」が育ってしまうからです。うまくいかなくても金銭的なダメージが0、というのは思っている以上に大きいです。
安いほうがいいのは分かるけど…
あとで乗り換えるの、大変じゃない?
正直に言うと、商品データやお客様の情報の引っ越しはそれなりに手間がかかります。
でも「最初から本格的に」で立ち止まって1年たっても開店できないより、ずっといいです。
逆にShopifyが向くのは、「売る商品が固まっていて、これから指名で買ってもらう店にしたい」段階です。月額を払うかわりに手数料が下がるので、売れる数が増えるほど有利になります。
よく「月商◯万円を超えたら乗り換え」と言われますが、この記事では金額の線引きはしません。商品の単価と月の注文数で分かれ目が変わるので、人によって答えが違うからです。
👉4社それぞれの詳しい特徴は、BASEとは?・STORESとは?・Shopifyとは?の個別記事も合わせてチェックしてみてくださいね。
▼第6章|「公開」を押す前のチェックリスト
ショップができあがると、商品写真と説明文だけで公開したくなります。
でも食品は、写真より先に決めておかないと、あとから直しづらいものがいくつかあります。
商品ページもできたし、これでもう公開できるよね!
あ、ちょっと待ってください。
ここだけ確認してから押しましょう。公開したあとに直すと、買ってくださった方へご連絡が必要になることがあります。
- ☑食品表示ラベル=ラベルに書く項目は全部で10コあります。名称/原材料名(いちばん多い原材料は産地も)/添加物/内容量/期限/保存方法/食品関連事業者(氏名と住所)/製造所の所在地・製造者/アレルゲン/栄養成分表示。
※栄養成分表示は「小さいお店だから不要」とは限りません。省略できるのは小規模事業者の条件にあてはまる場合で、卸し先が小規模でなければ必要になることもあります - ☑アレルギー表示(必ず書く9品目と、書くことがすすめられる20品目)
- ☑特定商取引法に基づく表記(事業者名・住所・電話番号・価格・送料・支払方法・引渡時期・返品の条件)
- ☑送料と、配送の温度帯(常温・冷蔵・冷凍で、料金も梱包も変わります)
- ☑返品・交換の条件(返品特約)=書かないと「受け取りから8日以内は返品OK」になります。書くなら①返品を受けるか ②いつまでか ③返送の送料はどちらが持つかの3点セットで
- ☑賞味期限をどこに書くか(個包装なのか、外の箱なのか)
- ☑商品写真(1枚目は、商品だけが写っている寄りの写真がいちばん伝わります)
※ここに並べたのは開店前に忘れやすいもので、これで全部ではありません。たとえば「HACCPに沿った衛生管理」(2021年6月から、原則すべての食品事業者に義務づけられています)は、ラベルとは別に必要です。小規模な事業者向けには業種ごとの手引書が用意されているので、管轄の保健所に「うちはどの手引書を使えばいいですか」と聞くのが早いです。
💡ラベルには、何をどう書けばいい?
名称・原材料名・アレルギー・期限の書き方は、うちが実際に商品へ貼っているラベルの実物を見ながら1項目ずつ解説しています。→ お菓子の食品表示・アレルギー表示の書き方
⚠️「返品不可」と書けば断れる、ではありません
通信販売では、返品の条件(返品特約)を書いていない場合、お客様は商品を受け取った日から8日以内なら返品できます(このときの送料はお客様の負担)。逆に、条件をきちんと書いておけば、そちらが優先されます。
書くときは、次の3つをそろえます。とくに③の送料は省略できません。
- ① 返品を受けるか、受けないか
- ② 受けるなら、いつまでか
- ③ 返送の送料は、どちらが負担するか
さらに、特商法のページだけでなく、注文の「最終確認画面」にも表示が必要です。ショップの設定でどこに出るか、必ず自分の目で確かめてください。
うち(マカロン専門店)は「初期不良の場合以外はお受けできません/返品期限は1週間」にしています。冷凍のお菓子は、一度お客様の手元に渡ってしまうと品質を保証できないからです。そのぶん、どこまで保証できないか(割れ・溶け・運送中の破損)も正直に書いています。ご自分のお店の条件は消費者庁「特定商取引法ガイド」で確認しながら決めてください。
「特定商取引法に基づく表記」は、通信販売をするなら必ず必要です。ショップ側に入力欄が用意されているので、開店前に埋めてしまいましょう。書くべき項目は消費者庁「特定商取引法ガイド」で確認できます。
📌開業後にすぐ必要になるもの
許可を取ってネットショップを開設したら、次は「帳簿管理」と「自分のブログ・HP」も整えておくと安心です。私が実際に使っているツールの記事も参考にどうぞ。
▼よくある質問(FAQ)
Q1. 自宅のキッチンで作ったお菓子をネット販売できますか?
A. 普段の食事づくりに使っている家庭用キッチンのままでは、営業許可が下りないので販売できません。ただし「自宅だからダメ」ではなく「許可が下りる設備になっていないからダメ」です。住まいの部分と区画し、自治体の施設基準を満たした営業用の調理場を用意すれば、自宅でも許可が取れる場合があります。店舗やシェアキッチンを借りる方法もあります。基準は自治体で異なるので、契約や工事の前に管轄の保健所へご相談ください。
Q2. 開業届を出していなくても菓子製造業許可は取れますか?
A. 取れます。菓子製造業許可は開業届と別物なので、許可申請だけなら開業届なしでも可能です。ただしプラットフォームの審査(特にメルカリShops)では開業届の提出を求められる場合があるので、お店を始めるときにあわせて開業届も提出するのが自然です。
Q3. トータルで費用はいくらかかりますか?
A. 私の場合は、自前の調理場を借りて合計約351万円でした(内装181.5万・厨房機器102.5万・賃貸初期33.7万・ロゴ10万・雑費21万・保険2.6万。決算書ベース。許可の申請料1.4万と講習1万は別)。これは7坪ほどの居抜き物件を借りて内装工事をした場合の実額なので、物件の状態と広さで大きく変わります。
シェアキッチンを使えば、内装工事と厨房機器の投資はぐっと減らせます。そのかわり利用料や売上歩合が毎月かかるので、「最初は安いが、続けるほど積み上がる」形になります。金額は施設によってまったく違うので、候補の施設で必ず見積もりを取ってください。
Q4. 保健所の検査で落ちることはありますか?
A. 基準に足りないところがあると、その場では許可になりません。ただし、そこで終わりではありません。指摘された箇所を直したうえで、日を改めて再検査を受けることになります(自治体の案内でもそのように説明されています)。
とはいえ工事のやり直しは時間もお金もかかります。だから物件を契約する前に図面を持って保健所へ相談し、指摘を直してから検査を迎えるのがいちばん確実です。私のときは事前相談どおりに直しておいたので、検査は30分〜1時間ほどで終わりました。
Q5. 許可を取らずにお菓子を売ったらどうなりますか?
A. 食品衛生法違反で、2年以下の拘禁刑または200万円以下の罰金が科されます(2025年6月1日から、懲役と禁錮は「拘禁刑」に一本化されました)。さらに食中毒が発生した場合の民事責任・社会的信用の失墜は計り知れません。絶対に、必ず許可を取ってから販売してください。
Q6. ネットショップの商品ページにも、食品表示は必要ですか?
A. 法律上の「義務」は容器・包装の表示なので、商品ページそのものは食品表示法の対象外です。ただし消費者庁は商品ページにも載せることをすすめていますし、お客様は現物を手に取れません。とくにアレルギーと期限は、ページにも必ず書くのがおすすめです。なお「特定商取引法に基づく表記」のほうは義務なので、こちらは必ず用意してください。お菓子の食品表示・アレルギー表示の書き方で、実物のラベルを見ながら解説しています。
Q7. 「特定商取引法に基づく表記」には何を書きますか?
A. 通信販売では、販売価格(送料を含む)・代金の支払時期と方法・商品の引渡時期・返品の条件・事業者の氏名・住所・電話番号などの表示が義務づけられています。ネットショップ側に入力欄があるので、開店前に埋めてください。とくに返品の条件(返品特約)は、書いていないと「受け取りから8日以内は返品OK」になります。返品の可否・期間・返送の送料負担の3つをそろえて、注文の最終確認画面にも表示されるようにしてください。詳しい項目は消費者庁「特定商取引法ガイド」をご確認ください。
▼まとめ|まず「保健所に電話」するのが最短ルート
ここまで長文にお付き合いいただきありがとうございました。
最後にポイントを整理します。

この記事の5つの要点
- お菓子のネット販売に必要なのは「資格1・許可1・販売場所1」の3つだけ
- 「自宅だからダメ」ではなく「許可が下りる設備でないとダメ」。区画して基準を満たせば自宅でも可(店舗・シェアキッチンも選択肢)
- 菓子製造業許可は事前相談→申請→施設検査→交付。約3週間・約1.4万円
- 食品衛生責任者は1日6時間の講習で取得OK。費用は約1万円
- 販売プラットフォームは「3つの質問」で選ぶ。迷うなら月額0円のBASEかSTORESから
今日から始める3つのアクション
- ✅管轄の保健所に電話して、菓子製造業許可の事前相談を予約する
- ✅お住まいの都道府県の食品衛生協会で、食品衛生責任者講習を予約する
- ✅第5章の「3つの質問」に答えて、売る場所の候補を1つに絞る(迷ったら月額0円のBASEかSTORESで練習用アカウントを作ってみる)
開業の9割は、「保健所に電話をかけられるかどうか」で決まります。大丈夫、怖くないです。私も4年前、震える指で明石保健所の番号を押しました(笑)
ネットショップの運営は、長期的にブランドを育てていく旅です。最初の一歩が一番重いので、今日この記事を閉じる前に、保健所の電話番号を検索するところまでやってみてくださいね。応援しています🍰
本格運営を目指すなら
売る商品が固まってきた方・自分のブランドとして独立したネットショップを育てたい方は、私が実際に使っている Shopifyもチェックしてみてください。3日間の無料トライアルで試せます(2026年7月時点)。
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